2016年01月15日

書籍: ソフトウェア企業の競争戦略


 
MITスローン経営大学院 マイケル・A・クスマノ 教授による
ソフトウェア企業の経営論。名著。
 
2004年の出版だが、いま読んでも得るものは非常に多い。
ソフトウェア企業は黎明期から同じような失敗を繰り返しており、
現在の日本でもそれは起こり続けている。本書に記載されている
先人の経験・ベストプラクティスに学ぶことは非常に重要だろう。
 
書籍の内容
・ソフトウェア産業とは (どのような性質のビジネスか)
・ソフトウェア企業の戦略 (何を考えれば良いか)
・ソフトウェア産業で成功するには (成功の要件)
・ソフトウェア開発論 (組織体制、開発モデル)
・ベンチャーキャピタルが見る部分 (良い計画の要件)
・スタートアップ10社のケース
 
開発の現場にいる人であれば、
第四章「開発のベスト・プラクティス」は必見。
マイクロソフトが作り上げた開発手法
「同期安定化プロセス」について紹介されている。
 
マイクロソフトは、過去 Word Ver1.0 の開発で大失敗している。
計画では開発期間は1年であったが、完成したのは5年後であった。
しかも毎年「今年中には終わるはず」と見込んでいた。
この失敗を徹底的に分析し「同期安定化プロセス」を
開発・導入することにすることで、Excelは予定通り1年で開発完了した。
 
ウォーターフォールモデルは、NASAのロケット打ち上げプロジェクト向けに
作られたモデルであり、超大規模のミッションクリティカルな案件に適している。
逆に言うと、一般のビジネス用途にはそぐわない、と述べている。
 
私自身、ソフトウェア関連業界に絶望感を覚えていたが、
この本を読んでまだまだ希望はあると感じた。
 
posted by Takashi Inoue at 04:00| Comment(0) | 書籍
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