2019年05月19日

書籍: ディジタル画像処理


 
画像処理を体系的に解説した一冊。
 
実務で Deep Learning を利用した画像認識システムを提案をすると、
導入済システム・対抗馬として「画像処理」と呼ばれるものが挙げられることが多い。
そのため DLと「画像認識」を比較する際の論点を整理する目的で、本書を購入した。
 
本書ではディジタル画像の歴史・撮影方法・後処理・分析・出力まで
多岐にわたる知識が体系的に紹介されているため、これから画像認識を使った
システム・ビジネスに関わる人にはぜひお勧めしたい。
説明が丁寧なだけでなく、レイアウトも美しいため、ストレスなく読み進めることができる。

本書の目次は以下の通り。
11章が先述の「画像認識」、12章がDLを含む機械学習の解説となっている。

 01. イントロダクション
 02. ディジタル画像の撮影
 03. 画像の性質と色空間
 04. 画素ごとの濃淡変換
 05. 領域に基づく濃淡変換(空間フィルタリング)
 06. 周波数領域におけるフィルタリング
 07. 画像の復元と生成
 08. 幾何学変換
 09. 2値画像処理
 10. 領域処理
 11. パターン・図形・特徴の検出とマッチング
 12. パターン認識
 13. 動画像処理
 14. 画像からの3次元復元
 15. 光学的解析とシーンの復元
 16. 画像符号化
 付録. 画像処理の歴史、知的財産権

本書は 公益財団法人 画像情報教育振興協会 が主催する
「画像処理エンジニア検定(エキスパート)」という資格の標準テキストとのこと。
知識の定着のために受験するのも良いかもしれない。
https://www.cgarts.or.jp/kentei/about/img_engineer/
 
posted by Takashi Inoue at 21:43| Comment(0) | 書籍

2019年04月14日

書籍: ゼロから作るDeep Learning


 
深層学習の入門書
 
プログラミングに関する記載が中心と思いきや、原理についても極めて丁寧に解説されている。
プログラミングに馴染みの無い方が、原理部分だけを読むだけでも十分に価値があるだろう。
(理工系大学の1年生程度の数学知識があれば読み進められるはず)
 
本書は深層学習の基本的な仕組みを解説した後、
畳み込みネットワークによる画像処理(分類)について原理と実装方法が紹介される。
(物体検知やセグメンテーションについては概要を述べるのみである)
かゆいところに手が届く丁寧な解説が素晴らしい。
 
本書を読んで、深層学習という分野は、理学的な美しい理論体系・アプローチというよりは、
工学的な面白さ・ゲームのやり込みプレイのような世界観というような印象を受けた。
 
続編として自然言語処理編も出ているようなので追って読んでゆきたい。
 
--- 目次 ---
1. Python入門
  Pythonのインストール、基礎文法、ライブラリ
 
2. パーセプトロン
  単層パーセプトロンの原理と限界
 
3. ニューラルネットワーク
  活性化関数、出力層
 
4. ニューラルネットワークの学習
  損失関数、勾配法
 
5. 誤差逆伝播法
  逆伝播の原理(連鎖率)、活性化/Affine/SoftMaxレイヤ
 
6. 学習に関するテクニック
  パラメータの更新方法、重みの初期値、Batch Normalization
  正則化、ハイパーパラメータの検証
 
7. 畳み込みニューラルネットワーク
  畳み込み層・プーリング層・可視化・代表的なCNN
 
8. ディープラーニング
  層を深くするメリット・小歴史・高速化・実用例・今後
 
posted by Takashi Inoue at 16:59| Comment(0) | 書籍

2019年03月28日

sqlite3.exe を利用した CSVインポート/エクスポート

sqlite3exe.png

: インポート先(AAAテーブル)を空にする
"sqlite3.exe" "SQLite3.db" "DELETE FROM AAA"

: CSVインポート (import.csvのヘッダ行は事前に除去しておく)
"sqlite3.exe" -separator , "SQLite3.db" ".import import.csv AAA"
 
: CSVエクスポート
"sqlite3.exe" "SQLite3.db" ".header ON" ".mode csv" ".output export.csv" "SELECT * FROM AAA"
 
: 不使用領域の開放(メモリ最適化)
"sqlite3.exe" ".vacuum"
 
pause
 
タグ:SQL bat
posted by Takashi Inoue at 19:00| Comment(0) | メモ

書籍: The MODEL


 
ビジネスプロセスの構築法に関する一冊。
SalesForce JP SVP や Marketo JP CEO を歴任した著者が、
自ら実践し磨き上げてきた内容を紹介している。
 
本書は著者が米国で投げかけれたという疑問から始まる。
「ヤス、日本の工場ではあれほど細かく生産管理をやるのに、
なぜ営業やその他の工程について何もしないのか?」
 
工場生産から類推すると、以下のようになるだろう。
 
 ・最後に検品をするだけではどこでエラーになったか分からない
  (営業人員の目標達成率を見るだけでは、原因分析が出来ない)
 
 ・工程を分解し、各工程でパフォーマンス測定と検品を行う
  (原因分析や対策が打てるようになる)
 
 ・工程を分解すると、各工程の作業範囲が絞り込まれて生産性が上がる
  (一定のリズムの繰り返しになる)
 
 ・工場長は全体を見て、唯一のボトルネックを改善してゆく。
  (各工程に個別に改善を求めると、仕掛品が大量に発生してしまう)
 
このような考えの下、社内の分業、顧客の分類、商談を分解を行い、
各要素の状態を定義する指標・フェーズ移行基準・緊急対処を行う閾値などを
設定することで、生産性が劇的に改善するという内容である。
記載内容は詳細かつ具体的で、抽象論に留まらない。
 
また、本書では「プロセスの洗練と、人の心の考慮の両立が必要」という主張もなされる。
 
 ・顧客エンゲージメントの評価
  定量データ(利用ログ)と担当者の直感を織り交ぜて評価する。
 
 ・曖昧さを許容する
  メンバー全員に、同じ粒度・同じ精度でデータ入力を求めるのは現実的ではない。
  (メンバーごとにバラバラだが、当人の中では一貫しているので、それを読み取れば良い)
 
 ・マネージャの仕事
  数字を見て状況を想像すること。
  良い仕事といい加減な仕事を峻別すること。
  分業されたプロセス同士の繋がりを見つめ、全体のボトルネックを改善すること。
  メンバーには会社としての優先順位を伝え、数字だけでは評価しないことを伝えること。
 
本書の内容は、SaaSに限らずビジネス一般に適用可能と思われる。
Web上のインタビュー記事も素晴らしいので必見。
 
『マルケト福田康隆氏が伝えたかったSaaSビジネスの核心』
https://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1902/08/news048.html
 
『SaaS時代のビジネスを問い直す『THE MODEL』が得た大きな反響』
https://markezine.jp/article/detail/30642
 
posted by Takashi Inoue at 00:00| Comment(0) | 書籍

2019年03月25日

書籍: カスタマーロイヤルティの経営


 
サービスマネジメントに関する一冊。
 
本書はハーバード・ビジネス・スクールの教授による著作で、
リピート購入・サブスクリプション型(月額課金)のサービスにおける
企業戦略を研究・解説したものである。
 
4000社を超える調査を背景とした理論・解説・豊富な事例紹介は圧巻の一言。
本書の目玉であるサービスプロフィットチェーン理論は、
従業員満足度・顧客満足度が核となっているため、読んでいて非常に心地良い。
健全性や道徳性が感じられ、多くの人を動かす力がありそうだ。
 
また、近年 SaaS 業界ではカスタマーサクセスという概念が盛り上がり、
多くの書籍が発行され・カンファレンスも行われているが、
その要諦はサービスマネジメントと重なる部分が大きい。
 
もしかすると、本書で語られていることが、
カスタマーサクセスの未来なのかもしれない。
 
--- 要旨 ---
・顧客満足度こそが重要である
 本書は売上・利益・解約率は結果指標であり、
 顧客満足度こそがその先行指標である。
 
・顧客は「結果」を買っている
 結果あってこそのプロセスである。
 プロセスのクオリティを上げる努力は、
 サービスそのもののマイナスをカバーしない
 
・価値の方程式
 価値 = (結果 + プロセスのクオリティ) / (売価 + カスタマーが入手するためのコスト)
 売価を1ドル上げると顧客が1ドル損する訳ではない (結果を高めるなら釣り合い可能)
 
・利益はシェアではなくカスタマーロイヤルティで決まる
 マーケットシェアは実は収益性と関係ない。
 サウスウェストは常に売上業界7位以下だが、常に高収益を上げている。
 
・サービスプロフィットチェーン(SPC)
 適切な人員採用と高い賃金 → 適切な教育
 → 業務を確実に遂行できる仕組み・大きな裁量 → 顧客満足度の向上
 → 従業員満足度の向上 → 収益性の向上 → 賃金・仕組みへの再投資
 
・サティスファクション・ミラー
 熱心な従業員 → 高いチップ → よりハイレベルなサービス → 両者の関係性が一層向上
 ただし適切なマインドを持つ人員を採用するのが前提。採用時点では技術は必須ではない。
 仕組み(標準化・ITシステム)によって、従業員が確実に結果を届けられるようにする。
 従業員の最大の不満は、顧客に結果を届けられないことである。
 
・既存顧客を大事にする
 新規顧客の獲得コストは既存顧客の保持コストの数倍
 カスタマーの平均保持率が5%増えただけで利益が大幅に増える。
 新製品をできるだけ値引きせずに買ってくれる顧客でもある。
 1回の販売は小さいかもしれないが、生涯を通しての価格は何千倍である。
 
・顧客満足度を高めるには、顧客と接触するエッジ(現場担当)のレベルが鍵
 
posted by Takashi Inoue at 00:00| Comment(0) | 書籍